1. 真実のコミュニケーションを身につけるには
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自分の“考え”を明確にしていく

読了時間 約 9 分

“考え”を伝えていく上で

あなたがナニを考えているのか?

どんな考えを持っているのか?

“真実のコミュニケーション”をとる上では、『自分の考え』を伝えていくということが、とても大切になります。

 

こう言うと、

『そんなもの(自分の考え)は、何回も言ってるけど、全然伝わってない!その証拠に、うちのスタッフは私の言ったことを全然やらない💢』

とおっしゃる方がいます。

あなたもそう感じてるかもしれません…

 

確かに、こうおっしゃる方を見ていると“自分の考えを言って”います。

むしろ、誰よりも喋ってたりします。

 

しかし、“言う(言った)”のと、“伝わる(伝わった)”のは、同じことでは無いのです。

もし、あなたが『何回も言ってるけど、状況は変わらない…』と感じているならばこそ!

『言ってるけど、(相手には)伝わっていない…』という現実を認め、受け入れる必要があります。

 

自分の現状を認めること。
そこから、コミュニケーションスキルの上達がスタートします。

 

この記事では『考え』とは何か?

また、『考え』の掘り下げ方。

広げ方をお話しします。

 

考えってナニ?

『考える』と一言でいっても色んな意味があります。

検索してみると、こんな意味が出てきました。

[動ア下一][文]かんが・ふ[ハ下二]
1 知識や経験などに基づいて、筋道を立てて頭を働かせる。

㋐判断する。結論を導き出す。「こうするのが正しいと―・える」「解決の方法を―・える」「よく―・えてから返事をする」

㋑予測する。予想する。想像する。「―・えたとおりに事が運ぶ」「―・えられないことが起こる」

㋒意図する。決意する。「留学しようと―・える」「結婚を―・える」

2 関係する事柄や事情について、あれこれと思いをめぐらす。「周囲の状況を―・えて行動する」「くよくよ―・えてもしかたがない」

3 工夫する。工夫してつくり出す。「新しいデザインを―・える」

goo辞書

 

『考える』という言葉の説明に共通していることは、『考える』ためには、知らなくてはいけない“情報”がある。ということです。

当然のことですが『知らないことは考えようがない』ということです。

ということは、あなたがもし、充分に考えることができているなら、そのテーマについて『情報を持っている』ということです。

 

もし、コミュニケーションをとる相手が、あなたから見て“全然考えていない”ように見えるなら、そもそも『情報を持っていない』ということが予想できます。

『情報を持っていない』ということは、『知らないことが多い』ということです。

あなたが知っていることと、相手が知っていることのギャップが大きければ大きいほど、コミュニケーションは困難になります。

例:経営者はお金の流れを把握している。だから、自然と危機感を覚える。スタッフにはその世界が見えていない。だから、お金のかかることを、何の気なしに言ってきたりする。

 

コミュニケーションがうまくいかないケースの理由の殆どは、このお互い『知ってること』を確認しないことにあります。

 

 

考えるとは『情報(知ってること)の編集作業』

自分の考えが明確であればあるほど、コミュニケーションはスムーズに展開します。

自分の考えを明確にするというのは、次の3つを整理整頓できるということです。

  • 知っていることを並べる
  • 目的に合わせて、知っていることを掛け合わせる

 

ボク達は、色んなことを考えています。

しかし、あくまでも『自分の知ってる範囲』で考えているわけです。

当然、情報量が少ないと、あまり考えることができません。

ネガティブなことが頭の中で堂々めぐりをしている人(そういう部下・後輩って一人は身近にいますよね?)は、考えることが上手にできないわけです。それ以前に『知る』という行為がとても少ないという問題が隠されています。

 

自分の考えを明確にしていくワークの中で最もスタンダードなのが、自分の知っていること(持っている情報)を書き出していくというワークです。

 

ある事柄について、持っている情報が“100”の人と“3”の人では『考えられること』に大きな差がでます。

理美容院の経営者や幹部の方が、スタッフとのコミュニケーションで行き詰まる最大のポイントが、この『知ってること』の違いです。

この違いを把握していないことが、人間関係にヒビを入れる原因になるんです。

 

 

考えを掘り下げていく

考えを掘り下げていく時には、『自分に同じ質問を繰り返す』というテクニックが有効です。

特に『なぜ?』という質問を繰り返せる人は、深く思考することができます。

 

思考は『階層』になっている

“考え”というのは、何枚もの層(レイヤー状)になっていることをイメージするとわかりやすいものです。

『お寿司を食べたい』を例に、『なぜ?』という質問を繰り返しながら、自分の考えのを掘り下げていく様子を説明します。

①『あ~寿司食べたい!』
心の声(なんで、いま、私は寿司が食べたいのか?)

②『一昨日から、肉が続いているから魚を食べたいんだ!』
心の声(なんで、肉が続いたら魚を食べたくなるのか?)

③『さっぱりしたモノを食べたいから』
心の声(なんで、さっぱりしたものが“寿司”なのか?蕎麦など別のさっぱりしたものではいけないのか?)

④『別に蕎麦でもいいけどなぁ…あっ!寿司屋の看板が目に入ったから、寿司食べたい!って思ったんだ』
心の声(なんで寿司がたべたいのか?)

⑤『身体がさっぱりしたものを求めてる時に、寿司屋の看板が目に飛び込んできた。で、頭の中で寿司を食べてる自分が浮かんだからだ(笑)寿司屋のマーケティングにやられたんだな(笑)寿司食べよ~』

 

『お寿司を食べたい』を掘り下げた例です。

自分の頭の最初に浮かんだ事柄について“掘り下げる”というのは、どんなテーマでも練習できる。という一例です。

 

ここでちょっと、自分の考えが①『あ~寿司食べたい!』で終わっている人を思い浮かべてみましょう。

多くの方は、『ただ寿司食べたい』と言ってるだけの人に、浅はかな印象。

または幼稚な印象を持つのではないでしょうか?

 

なぜ、そのような印象を持つのかというと、1階層で思考が止まっている人には『理由』が少ないからです。
※この場合は、「お寿司を食べたい」という理由ですね。

理由が少ないので、対話している相手に『思いつきや一時いっときの感情だけ』で話している印象を与えるのです。

 

また、「なぜ」を繰り返さない人に多く見られるケースでよくあるのが、

 

自分の考えが受け入れられないと、怒ったねたりする

 

という傾向です。

これはキャリア・年齢に関わらず見られる傾向です。

 

思考が1階層で止まる人は、自分の考えを『否定された』と感じやすいので、話し合いが上手ではありません。

そのため、ストレスを抱えている人。
コミュニケーションに対して苦手意識を持つ人が多いのが特徴です。

結果、わがままになったり、高圧的になったり、他者との関わりを持たないようにする傾向になります。

 

自分自身『なぜ?』という質問を繰り返していった時に出てきた答えに、正解・不正解はありません。

「お寿司を食べたい」とうような衝動的な思い。

そこに必ず存在する答えでさえ、10人いれば、人それぞれ色んな理由があるはずです。
色んな理由・・・一人ひとりが持つ、個別の考えがそこにはあるということです。

 

『自分の考えを知ってもらいたい』

『相手の考えを知りたい』

そんな、『知ってほしい、知りたい』という思いが人を対話に向かわせるとも言えます。

 

 

自分の考えを広げていく

自分がいま、持っている“考え”を把握し、掘り下げるのが上手になると、次に“考え”を広げることが可能になります。

 

考えを広げるためには、2つのポイントがあります。

 

ポイント①:様々な考えに触れる

様々な考えに触れるというのは、そのような『機会』を持つことから始まります。

人に直接あって話しを聴いたり、本を読んだり、セミナーに行ったり…

どんな方法でもかまいません。

まずはあなたの好きな方法で、色んな“考え”にふれてみてください。

 

自分の考えと似ているものもあれば、自分が思いつきもしなかったような“考え”に出会うかもしれません。

自分の考えを明確にしている人は、どんな考えに出会っても安心していられます。

なぜなら、自分自身で『自分の考えを取捨選択している』という実感があるからです。

 

取捨選択している実感の無い人は『洗脳されるんではないか…』とか『自分と違う考えだったらどうしよう…』という、本来は持つ必要の無い不安感を感じます。

「自分の考えが一番正しい!だから、他の人の考えを聞くまでもない」というスタンスの人も、心の奥底では不安を感じています。

 

その不安感を隠すために、真逆のふるまいを選択してしまうのはよくあることです。

考えが広がらない人は、考えに触れるのをこばんでいる人です。

拒んでいる理由は、自分が持つ『怖れ』の感情や『不安』といった感情を無視してしまうからです。

 

そういう意味では、考えを広げる“行動”はめちゃくちゃ簡単。

誰でもすぐにできること。

 

しかし、その行動を自ら止めている場合は『自分自身の気持ち』に向き合う必要があります。

 

 

自分が持つ考えとは真逆の“考え”について検討してみる

自分の考えを広げていく時には、自分が考えていることと『真逆のこと』についても、客観的に考えるクセをつけるのは有効的なテクニックです。

 

テクニックを磨いていくと、次のような効果が得られます。

  • 自分の考えを客観的に把握できるようになる
  • 自分の考えを伝えるのがうまくなる
  • 違う意見を持つ相手と悪い意味で衝突することが少なくなる
  • 相手の考えていることが、スムーズに理解できる
  • お互いが満足してる中間地点で交渉を終えることができる

 

コミュニケーションは球体でイメージしてください。

話していて「この人はかたよった考えの人だなぁ」と感じるケースってありますよね。

そういう人は、球体の半分で話している感じを受けます。
上記の写真だと、ピンクのところだけで語っているような感じですね。

 

「柔軟な考えを持っている人だなぁ」と感じさせてくれる人は、球体をそのまま見て話している感じです。
上記の写真だと、「この球体はピンクの部分もあるし、シルバーの部分もあるよね〜」と、全体を見ながら話してくれる感じです。

 

例えば、理美容院の中であるのが、成果を上げている人が、成果を上げていない人に対して『もっと頑張れ!』とか『もっとちゃんとやろうよ!』と鼓舞しようとするコミュニケーションです。

これがあまりうまくいかないのは、成果を上げている人が球体の半分だけで話しているからです。

例えばピンクの部分だけで話しているからです。

鼓舞されている側(シルバーの方を見ている人)は、『無駄に熱いなぁ…』とか『面倒くさいなぁ』と感じているのがオチです。

 

もし、鼓舞しようとしている人が、ピンクの部分もシルバーの部分も見ながら話すことができたら聞き手の感じ方は全く違ってきます。

それは、聞き手が「自分の見ている世界を理解してくれている」という安心感を持てるからです。

 

真逆の考えを検討するというのは、『良い悪い』という価値判断を取り下げる効果があります。

価値判断を取り下げると、モノゴトの見え方が変わってきます。

モノゴトの見え方が変わってくると、これまで引っかかっていたコミュニケーションの壁が取り払われていくのです。

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