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本記事でお答えしているお悩み
返事のできない新入社員がいます。「ハイ!」と気持ちの良い返事するのは常識だと思うのですが、このような新入社員にどのように教育したら良いのでしょうか?
こんなことを感じている上司・新入社員の教育担当のための記事です。
記事の信頼性を担保する情報
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- 経営者・経営幹部・ビジネスパーソンに対話と人間関係の仕組みを伝える企業研修を提供
- これまでにのってきたご相談を100にまとめた〈相談実例100選〉あり
ハイ!と返事をしない新入社員に何をどう教育していけばいいの?
今回は新入社員の教育の中で最も基本的で大切なこと。
『返事』や『挨拶』についてどのように考え、教えていけば良いのかお伝えしていきます。
本記事を読むことで、相談者さんと同じように常識の無い新入社員に困っている方は、新入社員教育をどのようにしていけば良いのかがわかります。
新入社員時には返事、挨拶を徹底的にトレーニングする
ズバリ結論から言うと「返事、挨拶こそ徹底的なトレーニングをする!」です。
「なぜ会社で部下にわざわざ返事のしかたや挨拶まで教えなきゃいけないの?」と感じてる上司の方からご相談されることがよくあります。
相談者さんたちの話を聴いていると、新入社員の教育で手を焼いている人は共通して「挨拶は社会人になるまでに身につけるべき常識」と考えていることがわかります。
確かにボクもそう思います。
本来は気持ちの良い返事や挨拶は、社会に出るまでに覚えておいて欲しいものです。
しかし、現実問題として返事や挨拶のできない新入社員を入社させているのなら、会社で教える必要性があります。これは『躾』を会社で受け持つという意味でもあります。
また、返事や挨拶くらいできて常識と考えているところから一歩進んで考えてみましょう。
一歩進んだ考え方というのは『挨拶はあなたの会社の武器である』という考え方です。
協力してくれる会社や顧客、仲間同士、挨拶のいらないシーンはありません。
気持ち良い挨拶や返事は良好な人間関係の土台になります。
その土台を徹底するだけで、あなたの会社と関係する方々から信頼を得られます。
どんなビジネスにおいても信頼されることは最も重要なテーマなはずです。
そのため、返事・挨拶はトレーニングによって徹底的に鍛え上げるべきものなのです。
ハイ!と返事できない新入社員にありがちな良くない返事『ハイ』の3パターン
彼を知り己を知れば百戦殆からずという諺通り、新入社員の教育を行うならまずは新入社員(部下)のことをよく知らなくてはいけません。
直接指導してきた新入社員、そしてクライアント先で出会った新入社員を見てきて、「ハイ!と返事が気持ちよく聞こえないなぁ」と感じたものをまとめると、だいたいこの3パターンに集約されました。
- 「ハイ」と言っていない
- 「ハイ」が小さすぎて、聞こえない
- 「ハイ」の間が悪い
パターン別で指導のコツが変わりますので、解説していきます。
パターン別『ハイ!』と返事できない新入社員への指導方法
「ハイ!」と返事していない新入社員への指導方法
新入社員に気持ちの良い返事のあるパターンと返事の無いパターンを体感してもらいましょう。
具体的には、まず新入社員に話してもらいます。
そして、相手と同じ返事をしないリアクションをとります。
次に、相手の話に対して「ハイ!」と返事をしたり、頷きをいれながら聴くということをします。
「どちらが気持ち良かったですか?」と質問します。
新入社員が自ら「気持ちよく感じた」と体感することが大切です。
共通の目指すべき返事の型ができたら、ことあるごとに
気持ち良い返事ができていたか?
気持ち良い話の聞き方ができていたか?
フィードバックを行っていきます。
これを徹底的に行うと、数日。遅くとも数週間で「ハイ!」と返事できるようになります。
新入社員が返事をしない原因は「ハイ!」と気持よく返事をしないことが「いかに気持ち悪いことか」を知らなかったというケースの場合は、このトレーニングによって状況は改善していきます。
「ハイ!」が小さすぎて、聞こえない新入社員への指導方法
本人は言っているつもりでも、相手に「聞こえていない返事」は返事とは言いません。
このパターンを解決するトレーニング方法で有効的なのは声の大きさを数値化していくことです。
音量を計測できるスマホ用のアプリで、見本となる返事や挨拶の声の大きさを計測し、数値化します。
見本となる数値を目指して口をしっかり空ける、背筋を伸ばす、などができているかを新入社員に寄り添いながら一緒に確認していきます。
ボクは社会人になりたての頃(今から20年くらい前)、外部研修で山に連れていかれ大きな声を出すトレーニングを受けたことがあります。
当時は、「バカバカしい…」と思っていましたが、そこから十数年たって新入社員を教育する立場になった時には、大きな声を出す研修にも大切な側面があったのかもしれないと感じています。
ただ、当時受けた研修の問題点は教官の主観が全てであったことです。
- 「なぜ、そのトレーニングをするのか?」
- 「なぜ、その声の大きさでないといけないのか?」
特に説明はなく、いわゆる体育会系のノリ全開でした。
20年前ならいざしらず、現代では上司が主観のみで挨拶や返事の大きさを新入社員に教育していくのは得策ではありません。
(新入社員とは信頼関係の構築途中ですから)
挨拶や返事のトレーニングにアプリを活用するのは『数値化した方がわかりやすい!』という側面もありますが、もう一つの意味は『上司を守る』という意味もあります。
「ハイ!」の間(タイミング)が悪い新入社員への指導方法
例えば用事を頼まれたときに
- 早すぎる「ハイ」
- 遅すぎる「ハイ」
あなたの部下はどちらのタイミングで返事をするでしょうか?
早すぎる「ハイ」を使う人は、人の話をしっかり聞かない傾向にあります。
相手の話をしっかり最後まで聴くトレーニングをしましょう。
遅すぎる「ハイ」の人は、返事に限らず全てが「ゆっくり」なことが多いです。
その人にはまず、自分が「ゆっくり」だという「自覚」があるかを確認しましょう。
「ゆっくり」なことは悪いことではありません。そのことを伝えながら「早いペース」と「ゆっくりなペース」を使い分けられたらどんなメリットがあるかを対話していきましょう。(これは早すぎる返事の人にも同様のことが言えます)
メリットを話し合ったら、なんでも即座に「ハイ!」というトレーニングをしていきます。
まとめ
返事や挨拶ができない新入社員には徹底的なトレーニングをしましょう!
トレーニングを行うためのマインドセットとしては「新入社員は返事・挨拶の大切さを知らないだけ」という前提を持ちましょう。
あなたがトレーニングを実施して返事や挨拶のできる新入社員教育をすれば、その社員さん自身も多くの人の応援を受けやすいですし、会社にとっては信用という財産にもなります。
まずは『返事・挨拶』がなぜ大切なのか?を新入社員に話してください。
そして本記事で紹介しているトレーニングをリラックスしながらスタートさせてください!
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