【読了時間 約 12 分】
こんな方のための記事
- 女性部下の言ってることがよくわからない
- 女性部下のモチベーションがいまいちわからない
- 女性の部下と話してるとメンドクサイと感じてしまう
- きついことを言っていないのに話していたら急に泣き出して困ったことがある
- 女性部下と話す時に大切にした方が良いポイントなどを知りたい
本記事は上記のようなことを感じたことのある女性部下を持つ上司のための記事です。
女性部下のマネジメント術-女性性のエネルギーについての基礎知識
上記の記事では女性部下をサポートするために必要な基礎知識(自分自身が持つ女性性のエネルギーに向き合うこと)についてお伝えしました。※上記の記事を読まれていない方は本記事を読む前にご一読ください。本記事でお伝えしている内容がより伝わりやすいかと思います。
自分との対話を行った人が次に行動すべきは「女性部下との対話」です。
- 女性部下の成長に貢献したい
- 女性部下の意見を取り入れて職場環境を良くしたい
こんな想いはあるけど「どんな感じで話したら良いのかわからない…」と感じている男性経営者・上司の方は少なくはありません。
女性と共に働くクライアントさんからもよく相談されるテーマです。
記事の信頼性を担保する情報
- 1,000人以上の人間関係に悩む経営者・幹部にエグゼクティブ・パーソナルセッションを実施
- 経営者・経営幹部・ビジネスパーソンに対話と人間関係の仕組みを伝える企業研修を提供
- これまでにのってきたご相談を100にまとめた〈相談実例100選〉あり
女性部下と共感・理解を共有する対話の方法を身につけよう
本記事では女性部下の育成やサポートに必要な対話の方法について、共感しあえて、理解しあえる対話の方法についてお伝えしています。
本記事で紹介する対話の方法を実践すると、例えばあなたが感情のアップダウンが激しい女性部下に振り回されているように感じている。そんな状況にいるなら、その問題はなくなります。
また、女性部下の言ってることが頭でも心でも理解できるようになります。
その結果、お互いが安心感を感じることの環境をつくれます。
女性部下との間に理解・共感を生むために!
女性部下との間に理解・共感を生むためには、ズバリ!
『しっかり聞いてハッキリ言う!』
この行動が何より大切です。
「しっかり聞いてハッキリ言う…おいおい当たり前のこと言ってんじゃないよ」
こう思ったあなたは正常です。
『対話』について、当たり前のことを伝えたのでこう思われてもしかたありません。
しかし、考えてみてください。
世の中には当然のことほど「実践するのが難しい」ということがありますよね。
だから悩みが消えることはないわけで、ボクにとってはダイエットなんかがそのケースです。
食べ過ぎなければよいだけなのに食べてしまう。だから太るという当たり前の話しで悩んでいるみたいな...
話を"対話"に戻します。
コミュニケーションの怖いところは『コミュニケーションがとれていない人ほど、自分のコミュニケーション力に無自覚』な点があります。
なぜ、コミュニケーションが取れていない人は無自覚なのか?
それはコミュニケーションには種類が無数にあるからです。
セールス時に必要なコミュニケーションとお母さんが子供の話を聴いてあげるコミュニケーション、どちらもコミュニケーションと呼びますが、目的も異なればそれぞれのコミュニケーションに必要とされているマインド・スキルは大きく異なります。
ボクが関わるクライアント(経営層)の皆さんは、多くの場合ご自身が優秀なセールスマンです。
顧客としっかりしたコミュニケーションをとってきた経験のある方に「部下に会社の方向性をちゃんと伝えていますか?」と質問すると「けっこう言ってますよ」と答えが返ってきます。
しかし、そんなやりとりの直後に行われたミーティングで、部下から「社長がどの方向に向かっているのか全然言ってくれないからわからない」なんて意見が飛び出すことはよくあることです。
「自分では伝えている」と思っているけど、実際は「全然伝えられていない。伝わっていない」
この現象はコミュニケーションにおいては誰にでも起こりえることなのです。
本当の意味での「聴く」ができていなかったボクは失敗した
コミュニケーションは「話す」と「聴く」で成り立っています。
聴くのが得意な人は話すのが苦手。話すのが得意な人は聴くのが苦手。大抵のケースで得意分野はどちらかにかたよるものです。
ボクの場合20代の頃の失敗原因はとにかく「聴く」ができていなかったです。
その体験からですが、ちゃんと話が聴けない人というのは"すでに自分の頭の中にある正解"を譲れない人です。
「普通、こうするよね!」とか「自分ならこうするけど...」といった感じで、自分の正解が頭の中を占拠して、他の人の意見が入る余白がないのです。
このような状態にある人は(過去のボクですが)どれだけ話を聞こうとしても、結局のところ相手の"声"(音)を聞いてるだけです。
相手の心に寄り添う『聴く』ができないのです。
『聴く』ことができない状態では女性部下に「あの人に言っても聞いてもらえない。話すだけ無駄」と思われてしまうのです。
こう思われたらホントは"絶対ダメ!"なのですが、当時のボクはその原因にさえ気がつくことができませんでした。
部下に話すだけ無駄と思われたら、どんな上司でも仕事に支障をきたします。
上司が部下に求められているのは『明確』な意見
また、どれだけ聴くのが上手でもあなたが上司である以上、部下は明確な指示やフィードバックを求めてきます。
そんな時に曖昧なことを言っていたのでは、信頼を失って当然です。
意見というのは、ハッキリ言わなきゃ伝わらないものです。
しかし、男性上司の多くは「ハッキリ言って女性を傷つけるのが怖い」と感じています。
これは大きな誤解です。
ハッキリ言わないから傷つけることだってあります。
真実を聴くのは誰だって瞬間的には”怖い”と感じるものですが、長い目で見たら真実を伝え合う対話は信頼を育みます。
逆に、真意を誤魔化しながらの表面的なトークで信頼関係が構築されることはありません。変な甘やかしが蔓延し、やがてはチームや部署全体の活気を奪うことになります。
『しっかり聞いてハッキリ言う』
シンプルな提案ですが、このことを大切にするだけで女性の部下と信頼関係を築けていったのは確かです。
『しっかり聞いてハッキリ言う』ための3つのポイント
『しっかり聞いてハッキリ言う』というのは、まさに"言うは易く行うは難し"なテーマです。
そのため、今から紹介する3つのポイントを焦ること無く、一つずつ実践に落とし込んでください。
女性部下の話をしっかり聞くとは?
女性部下が
- 何を考えているのか?
- どんな気持ちを感じているのか?
この2つを理解しようとする姿勢を持つことが『しっかり聴く』の土台にあたります。
「理解できるかどうか?」ではありません。
「何としても理解したくて、耳を傾ける」という姿勢こそ理解と共感のベースにあるのです。
また、女性部下の話を聴いていると、
- 事実
- 部下本人の考え
- 部下本人の気持ち
- 部下に関わる人(先輩・上司・後輩・顧客)の考えや気持ち
など、様々な情報が一気にアウトプットされてくることがあります。
そんな時には上司であるあなたが、質問を活用し部下が伝えてくれていることを整理するというサポートを行います。
部下の考えを理解する意欲を見せると共に、部下の気持ちにフォーカスしてみましょう。
女性部下の感じている気持ちを自分も感じてみる
共感とは相手の感じている気持ちを自分も同じように感じることです。
ボク自身、この「共感する」というのがとても苦手でした。
しかし「相手の立場になってモノゴトを見る」というトレーニングをしていく中で、徐々に相手がどんな気持ちになっているのかがわかってきました。
共感力には個人差があると思います。
簡単にデキる人もいれば、ボクのようにトレーニングが必要な方もいます。
キーポイントは"相手の立場になりきる"ことです。
相手の立場になりきって、相手の目からはどのようにモノゴトが見えているのか?を想像していく力が必要です。
自分がなんとも思わないことでも、相手の立場で見ると大きな問題と感じることもあるでしょう。
相手の目から見えている世界を想像できるようになると、共感力は伸びてきます。
自分の考えと気持ちをはハッキリ言う
自分の考えと気持ちをハッキリ伝えましょう。
「ハッキリ伝えましょう」というと躊躇する人がいます。
躊躇する方の多くは『ハッキリ言う=キツく言う』と誤解しています。
ハッキリ言うとは自分の意見を完結に、そして心を込めて伝えることです。
そして、自分の言葉による相手の反応を勝手に決めつけないことでもあります。
「こんなこと言ったら傷つけるかも…」というのは、対話する際の大切な配慮です。
しかし、本当に相手のためを想って伝える時には無用の配慮にもなりえるのです。
「私は〇〇と考えていて、□□な気持ちを感じている」と自分の意見を伝えてみてください。
その場の反応はどうなるかはわかりません。しかし、長期的に見れば必ず好結果につながるはずです。
問題のある女性部下はいなかった
『しっかり聞いてハッキリ言う!』を行うと、あなたがこれまで問題に感じていたことが消えていきます。
というか、気がつくはずです。
問題のある女性部下なんていなかったことに。
そして「真の問題は女性部下に不安を感じたり、対話を面倒くさいと感じていた自分の心だったんだ」と腑に落ちるはずです。
『しっかり聞いてハッキリ言う!』は女性部下とのコミュニケーションにおいて、基本となるスキルですが、基本だからこそ身につけた時に大きな効果を期待できます。
自分から成長意欲が部下をサポートする力を育む
つまり、上司であるあなたは感情のアップダウンが激しい女性部下がいても、パッと聞いただけでは何を言ってるのかよくわからない女性部下がいても、安心感を共有しながら対話を行えるようになります。
その結果、女性部下一人ひとりのパーソナリティに寄り添いながらサポートしていけます。
簡単セルフワークをご紹介
『しっかり聴いてハッキリ言う!』を実践できるようになるために、今回は"しっかり聴く"にフォーカスしてセルフワークをご紹介します。
"しっかり聴く"のセルフワークに取り組むと"ハッキリ言う"こともスムーズに行えるようになります。
オススメのセルフワーク
「しっかり聴く」のオススメワークは、対話している時に"*自分の頭の中の声に意識を向ける"です。〈*セルフトーク〉
相手の話をしっかり聴くためにセルフトークに意識を向ける、というのは一見矛盾しているように感じるかもしれません。
しかし、相手の話しをしっかり聴けていない時、ボク達は頭の中をセルフトークで埋め尽くしています。
セルフトークの声が大きくなる。またセルフトークの声が多い。このような状態の時には相手の話が入ってこないものです。
話をしっかり聴くためにはセルフトークを鎮める必要があります。
鎮めるためには、まず"気がつく"必要性があります。ぜひ自分の頭の中の声に意識を向けてみてください。
このワークを3週間も実行すれば、セルフトークに敏感になります。
また、対話後にメモっておいて眺める時間をつくるのもオススメです。セルフトークの"パターン"を発見できるからです。
そのパターンこそが女性部下との対話を阻む不必要な思考パターンです。
ぜひ粘り強く実践してみてください。
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