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やる気のない社員がいます。どうしたらいいですか?【管理職必見!】

【読了時間 約 17 分】

本記事でお答えしているお悩み

『やる気のない社員がいます。どうしたらいいですか?』

※本記事は2020-09-02に加筆修正しました。

 

ボクがこれまでセミナーやエグゼクティブ・パーソナルセッションなどで一番多くされてきた質問かもしれません。

本記事を読むことで、やる気のない社員に頭を悩まされることがなくなりますので、ぜひご一読ください。

 

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管理職に必須のマインドセットを覚えよう!やる気のない社員への対処法

今回は『やる気のない社員に対して、どう対処していけばいいのか?』をテーマにお伝えします。

 

充分な技術やスキルを持ち、なおかつ明確な夢を持っているような社員を採用できる組織はほんの一握りのITベンチャー企業くらいのものではないでしょうか?

上昇気流にのっている業界と、そうでない業界では「この会社で働きたい!」と集まってくる人が違います。(あくまでも一般論として)

ある程度市場が成熟した業界、例えば美容業界のような人材不足が問題になっている業界。

はたまた、介護業界などの人材育成にテーマを抱えている業界では、従業員の『やる気がある・やる気がない』は重要なテーマとされることがよくあります。

また組織の成長を切に願う経営層が、部下に「やる気を持って欲しい」と思うのは当然のことです。

 

しかし、 当然過ぎるからこそ様々な盲点が生み出されるものです。

 

 

やる気のない社員に対する心構え

『やる気のない社員がいます。どうしたらいいですか?』

結論から言うと、この質問に対するアンサーは

 

「ほっときゃいいんじゃない?」

 

です。

一見冷たく見える対応ですが、その対応の真意をしっかりとお伝えしていきます。

 

 

やる気のない社員がうまれる背景を知る

『やる気のない社員はなぜうまれるのか?』活気のある組織運営において、やる気のない社員を生み出さないようにするのは大切です。

そのためには「やる気のない社員」の背景も含めて理解していきましょう。

まずは社会の成り立ちから考えてみましょう。

 

現代の義務教育は(かなり横暴に言ってしまえば)ルールとシステムを守ることを前提に構築された教育です。

チャイムが鳴ったらみんなが同じ時間に、同じ場所に強制的に移動することを前提としています。(これが良いか悪いかの議論ではありません)

 

このような教育システムが義務教育だけでも9年間続きます。

ある意味で、組織の中で自分の思いを表現する制約を9年間受けてる状態です。

 

結果、誰かからの指示を待つような体質になっても不思議では無いと思いませんか?

自分の気持ちを充分に味わい、自分の頭で考え、行動する。その結果に責任をとる。

これが人間の自然な状態であり『やる気』を発揮していくベースです。

 

自分の内側から生まれた動機に対して、素直であれば「やる気がない」という状態はありません。

 

+クリック・・・余談ですが...

余談ですが、スモールビジネス・中小企業の社長などに会うと、多くの人が青年期の学校生活では、そのシステムに対応できなかったようです。

「違和感を感じていた!」という人も多くいます。

また教育システムに違和感を抱いていることを認識していた人のほうが、良い意味で常識外のことをスタートしやすいようです。

ボクも子供の頃、学校のシステムに馴染むのは苦労しました。別にグレてはいませんが、どうしても組織のルールが自分の中に入っていかなかったのです。

結果、大人になってから沢山の人からその時々に必要なことを教わり、必要な本を読み、なんとか生きてきた感じがします。いまだに、当時の名残のようなもので「みんなが、こうしろって言ってるよ!」みたいなことを言われると、

誰が?みんなって誰???じゃあ、みんな連れて来て!!!

みんなとボクが話すから(笑)といった、メンドクサイ自分がいたりします。

やる気のない社員は学校教育や家庭の影響で、自分のやりたいこと、感じている気持ちをおざなりにしてしまうクセがついてしまっている可能性が高いです。

活気のある組織運営において、やる気のない社員を生み出さないようにするのは大切です。

そのためには「やる気のない社員」の背景も含めて理解していきましょう。

 

 

やる気のない社員が抱える5つの問題を知る

やる気のない社員に対して「やる気を出させる」というのは不毛な行為です。まったく無意味なことです。

なぜなら「やる気のある状態」というのは、本来とても自然な状態だからです。そのため、やる気を出させるために特別なことをする必要はありません。

ただし『やる気の出やすい職場環境』を構築するために「やる気を無くしてしまう理由」を知っておくのはとても大切なことです。ということで「やる気がない」・「やる気を失う」のよくあるケースをご紹介します。

 

ワンポイントアドバイス!

"やる気"は評価する側の心象としては存在します。

しかし、評価の対象であってはいけません。やる気があるから評価が高い、やる気が無いから評価が低い。ではなく、仕事は『成果』と『プロセス』で評価をするものです。

 

自分の資質に仕事内容が合っていなくてやる気がない

仕事に中長期的に取り組むことを考えた場合は、自分に合う仕事・合わない仕事というのは確実に存在します。

例えばボクはmacで動画を創ったり、様々な記事を書いたり、コンテンツ制作を楽しんで取り組んでいます。

 

しかし、エクセルを開くとなんだかテンションが下がります。きっと…というか絶対、自分に合ってないのです(笑)

エクセルでできることにワクワクできない。全く使えないのは困るので、必要最低限は使用しますが、事務仕事を一日中することを想像しただけで

「無理です!スミマセン」と叫んでしまうと思います。

仕事内容があっていないことをずっと行う。

それはとても苦しいことです。「そりゃあ、やる気が出ないよなぁ」と容易に想像できます。

 

仕事の内容がどれくらい自分に向いているのか?向いていないのか?

向いていることをどのようにすれば増やせるのか?

合っている仕事と合っていない仕事の比率について考え修正していくことは取り組みやすいことが多いので、ぜひ見直してみることをオススメします。

 

 

会社(お店)で一緒に働く仲間と合わないからやる気がない

上司や、仲間と「なんだか合っていない」というのは、本人にとっても組織にとっても切実に感じてしまうことです。

個人的な意見としては、無理に合わせる必要は無いと思います。

 

しかし、あまりにも同じ組織にいる仲間と価値観が離れていると『共感』しあえないので、お互いに苦しくなるのも事実です。

例えば、ボクが明日から医師の中に混じって仕事をするのはハードルが高いです。

 

それは医師になる人とは、

  • 10代の頃に経験したことが違いすぎる
  • 勉強してきた時間が違いすぎる

つまり、バックボーンが違いすぎて苦労や悲しみ、喜びに共通項が無さすぎて、自然発生的な「共感」が起こらず「価値観が合わない」となろやすいのです。

 

ここまで極端な例じゃないにしても…

「お客様に奉仕する」という気質が絶対的に大切な職人仕事の現場に、コンサルタントのように「思考」を中心とするような気質の強い人が入ってしまった場合も『なんだか合わない...』という感覚を覚えると思います。
(よほど立ち位置と役割が明確で、それに合わせた混ざり方をする場合は除く)

「仲間との価値観」というマッチングは"入社前に自社の仕事を体験してもらえる機会を創る"で、ある程度は解決できるように感じます。

 

 

従業員個人の"人生のイベント"の影響でやる気がでない

やる気には波のようなバイオリズムがあります。

「今日はめちゃくちゃやる気がある!」という日もあれば、「なんだか今日はやる気が出ないなぁ」…という日もあります。

やる気とは心の問題なので、コロコロ変わるということを前提にしなくてはいけません。

  • 彼女・彼氏ができた時
  • 彼女・彼氏と別れた時
  • 結婚した時
  • 離婚した時
  • 家族に不幸があった時

などなど…

どんなイベントでやる気が出て、やる気が出なくなるのかは人それぞれです。

しかし、人生には様々なイベントあり、やる気に変化を与えるのが一般的です。

この辺を考慮して「会社は社員とどんなお付き合いしていくのか?」がテーマになります。

 

ただ、こんなことを書くと「ビジネスを舐めるな!」と言われてしまうかもしれません。

プロフェッショナルの世界では、「プライベートを仕事に持ち込むな!」と言われます。

プライベートの感情のブレを仕事に出すのがN.Gなのはボクも理解しています。

 

しかし、こうも考えてみて欲しいのです。

例えば、『ビジネスパーソンが「結婚を期に家族を養う!」という意識から仕事に集中し、営業にて良好な成果をあげる』といった事例は珍しくはありません。

 

ビジネスには常にプライベートの感情が影響するものなのです。

そして、それはポジティブなもの、ネガティブなもの、どちらも影響するのが自然な状態です。自然なことを受け入れた方が、モノゴトが判断しやすくなるのではないでしょうか?

 

“べき論”をどれだけ叫ぼうが、チームマネジメントや人材育成に役立たないのであれば無意味です。

『感情』は仕事とプライベートと切り離すことのできないものです。

 

ちなみにボク自身の体験では、プライベートのイベントで気持ちがブレたことは少ないです。

しかし、一度だけとても哀しいことがあって、その時はプライベートがガッツリ仕事に影響しました。

哀しいことが起こった翌日も仕事をバリバリしていましたが、心にはポッかり穴が空いた状態でした。哀しいデキゴトを無かったことにするかのように、仕事に集中していきました。

しかし、心が壊れたまま無理やり働いたので、その日を境に「人の気持ち」を完全に無視して、効率のみを追いかけることに躍起になっていったのです。

その結果、長い期間にわたって自分の心を軌道修正できなくなってしまいました。

 

この体験からもやる気には種類があること、「やる気」の奥底にある『根本的な動機』が大切なことを理解しました。

誰かを「見返したい!」とか、「向き合うべき問題から逃げるため!」の「やる気」は永続性を持たず、本人も周囲も苦しめるのです。

 

 

会社の将来に不安を感じていてやる気がない

「この会社にいても、将来が不安です。」

こんな理由から従業員さんはやる気をなくしていくことがあります。

実際にボク自身、何度も過去にこう言われた体験を持っています。

その時は「ボクもだよ。将来のことを考えると、誰でも不安になるようにできているから」と伝えたのと同時に「目の前のことに完全に集中しよう」と声掛けをしました。

 

しかし、本当は誰だって将来に不安を感じることがあります。

+クリック・・・余談ですが...

SNSのネガティブな投稿を見るだけでも不安に気分になることだってあります。

SNSには不安を煽って、他との差別化を示して、自分たちのやっていることを証明しようとしている「いまどき!」なマーケティング手法&マーケッターが溢れているので「自分はダメだ」とか「自分には〇〇が足りない」と思うのは簡単なことです。

面白いのは「これからの時代は共感だ~」とか言いながら、不安を煽るキャッチコピーを使用しているマーケッターの存在です。

話がそれたので戻します。

 

個人的な不安を会社のせいにする人は「会社が自分に合っていない」と考えるようになるのです。

そして、自動的にやる気のない状態に突入していきます。

「個人的な不安」とはその人自身の感情なのです。自分の感情に無責任な人は、必ず他者のせいにします。

やる気うんぬんの前に、「自分の感情に責任を持つ」ことの大切さを伝えていく必要があります。

 

 

やる気の高い人がやる気のない人を生み出してしまうパターン

やる気がありすぎる人と、普通の人がいるとします。

やる気がありすぎる人があなただとします。

 

あなたは、普通の人にも自分と同じような時間の使い方を求め、自分と同じように学び、仕事に取り組むことを求めます。

あなたのやる気についてこれない人は?

あなたにとって、もちろん「やる気のない人」に成り下がるわけです。

 

普通の人だったのに、あなたが関わりだしてから、みるみる”やる気が低下”していきました。

これも、やる気がない人を生み出すパターンです。

やる気モリモリなのが問題ではありません。

相手に、合意をとらず「求めること」が問題なのです。

 

中には、このような体験を通して「自らのやる気」をトーンダウンさせて調和を図っている人もいます。

しかし、それは本質的な解決策ではありません。

組織全体に、そしてお客様に対して大きな損失を生み出している状態です。

 

大切なのは合意をとっていく対話が大切です。

 

 

※0円でプロに相談してみるという近道

もし部下の相談やネガティブな話を聴いていて「自分の得意分野が活かすパワーが半減しているかも?」と感じるならプロに相談してみるのもありかもです。エグゼクティブ・パーソナルセッションは初回無料なので安心して相談できます。

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やる気のない社員への対処法

ここまでは、やる気のない社員が生み出されるパターンを社会・個人・人間関係という点から掘り下げてきました。

ここからはやる気のない社員に対しての具体的な対処法です。

 

冒頭でもお伝えした通り「ほっときゃいいんじゃない?」以上です。

やっぱり、これにつきます。

これ以上はホント何も無いです。

ただ、シンプルすぎるので5つの行動をお伝えしておきます。

 

 

やる気のない社員に経営者・マネージャーができる5つの行動

  1. 自分が可能な範囲で、話を聞いてあげる
  2. 自分が仕事していて素晴らしいと感じることを伝えていく
  3. 仲間に"あなたのことが大切な人"だと伝える
  4. ほっておく(これも愛)
  5. やる気を失わないような環境づくりを普段から取り組む

 

 

会社(お店)がやる気のない人を雇用できる規模になってしまっている

お客様のことにフォーカスしていて、みんなが忙しく心身ともにほどよく疲れるような事業規模の時には「やる気がない人」は、会社にいることができません。

事業規模が大きくなりやる気のない社員も雇用できてる状態は、いわば贅沢病のようなものかもしれません。
(この記事は心身ともに健康で、単純にやる気のない人に対して経営者・マネージャーがどうすればいいのか?ということを書いています。会社の不当な行いによって、やる気を失ってしまっている人のことを書いているわけではありません)

 

贅沢病が加速すると会社(お店・チーム)全体に淀んだ空気が流れるでしょう。

従業員のことを「いる」・「いらない」というのは、言葉上も意識上も好きではありませんが、お客様のことを第一に考えてくれない人とは、一緒に働きたいとは思いませんよね。

 

逆説的ですが、会社(経営層)がお客様にフォーカスしていくのをやめると、やる気のない人は生み出されていきます。

 

 

人材育成の達人!吉田松陰でも「こいつに教えるのは無理!」と感じた人の特徴

人材育成で有名な吉田松陰でも、門下生の中に「こいつは無理だなぁ」と感じた人がいるそうです。

その人達(2名)の特徴は「感じない」だったと、本で読んだことがあります。

 

感受性が著しく低い人に対して「感じろ」と、どれだけ言っても無理なことなのでしょう。

やる気とは、何かに心が動いたところから湧き上がるものです。

心が鈍い人には「どうしよもない」と割り切るのも大切です。

 

 

「やる気のない社員がいます。どうしたらいいですか?」の真のテーマは?

このテーマの真の問題は、やる気のない社員を問題視している人の「心」にあります。

 

社員のやる気を計測してしまうのも、「やる気を持って欲しい!」と思うのも、全ては部下を見る側の経営者や上司のフィルターでしかありません。

やる気のない人を見ている時、同時に「やる気のある人」を見ることはできません。

せいぜい、やる気のある人・ない人を比較して順位をつけることしかできない思考回路に陥っているのです。

これが一番の問題です。

 

どれだけ凄い潜在能力を持っていても、どれだけ仕事覚えが速くても!

人は自主的に「やる」と思ってはじめて、その能力を発揮します。

他者がコントロールできることではありません。

 

カンフル剤を注入するように、報奨などで一時的にやる気を上げたとしても、育成という観点から言えば本質的な解決策とは言えません。

モチベーションアップのカンフル剤を打ち続ければ、『モチベーション中毒者』をつくりあげます。

 

これが、会社と社員が「共依存」の関係になるきっかけとして最も多いパターンではないでしょうか?

 

 

まとめ

あなたは、自分のやる気をどうセルフマネジメントしていますか?

もし、あなたが自分の才能を充分に発揮し情熱的に仕事に取り組んでいるなら、それは外部からの操作を受けているわけではないと思います。

 

外部の影響を受けていたとしても、操作はされていませんよね?

「どうしたらいいのか?」に唯一の正解!は無いです。

常にビジネスシーンはケース・バイ・ケースです。

だからこそ、自分なりの思考軸を創り、仮説を立てる。

 

そして、実際に目の前の大切な仲間と対話て、解答を常々ブラッシュアップしていく。

このサイクルを回していくのが現実的です。

 

最後に。

やる気の無い社員にあなたが引っ張られないようにしてください。

やる気のない人のことばかりを考えていると、自分のやる気も失せますから!

 

 

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  • この記事を書いた人

taguchi-j

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